サントリーの冬の新商品・限定醸造の冬の鬼ビターを飲みました。
これはパッケージが緑で、今年流行った鬼滅の刃の主人公、竈門炭次郎の緑の市松模様の羽織を彷彿とさせるもので、それに寄せたものかとも思われます。
あからさまではございませんが。
しかし、なんとも尖がった商品でいまだかつてこんなビールは見たことがありません。クラフトビールのような自由なデザインで型破りで斬新。そう、そういえばヤッホーブルーイングの古くからある定番のインドの青鬼、これが鬼というキーワードを使って、IPL(インディアンペールエール)というスタイルで発売しています。このIPLというビールのスタイルは、とにかく苦みが命です。インド大航海時代にビールの品質保持のため保存料の役割としてホップをふんだんに使用したのがこのスタイルだったかと思います。ホップたくさん使ったら苦い、ということです。
そして、このサントリーの冬の鬼ビターも苦みを強調した商品です。苦くてうまいと右上のほうにちょちょっと書いています。
このチャンレジャブルな商品、だいたいこういうのは失敗して瞬間で終わります。まずお店のバイヤーもこんな特殊な商品は嫌がってろくに仕入れてくれないし、お店でもろくに並びません。が、お店に並ぶとこの異色なデザインが目を引くこと。ちょこっとビール売り場の脇に棒積みしてあったこの商品をつい手に取ってしまった!
で、あまり期待せず飲むと。。
苦くてうまい!のは本当だった。
家で飲みました。すきやの牛丼で侘しく晩御飯、甘い牛丼には苦いビール。でも実際はどうか。。
うまい!!
まじでうまい!
これは期待を大幅に上回る出来でした。
サントリーのビールの中で一番うまいんじゃないか、いや、他社をさしおいてもこれはすごい出来栄えです。
実際にはビールではありません。
これはパッケージにビールテイストと表記してあるように、酒税法上はリキュール(発泡性)①の分類です。 第三のビールとか第四のビールといわれる類で、要は一番やすいビールという感じのやつです。 キリンのどごし、クリアアサヒ、金麦とかああいう分類の商品です。
でもすごくビールに近い味わいです、この冬の鬼ビター。
苦くてうまいのは本当です。
苦いんですけど、ホップの苦みが無駄に効いているわけではなくてそこにコクがバランスよく絡んできて絶妙なハーモニーです。アルコール6%という高めの度数に加えてハーブ感のあるホップが絶妙に盛られて鬼うまい。
癖があるようでいてバランスがとれていて全体の完成度が高い、満足感のある一杯という感じです。飲み始めのグッとくるのどごしと飲みごたえ、杯をかさねるごとに押し寄せるうまみ、1本飲み終わったあとの満足感は新しい味わいといっても過言ではないでしょう。
これは季節限定商品としてはもったいない!
サントリーの回し者でもなんでもありませんがぜひお試しあれ。